皆さん、こんにちは。エレキおじさんです。 いつもブログを読んでいただきありがとうございます。季節の変わり目、皆さんは体調など崩されていませんか?私はリハビリを兼ねて、次の旅に向けてエブリイワゴンの荷台の改造計画を練っていました。
さて、物語はいよいよ社会人編です。福島を離れ、千葉の独身寮で暮らしていた頃の「重すぎる」思い出話にお付き合いください。
孤独な独身寮と、車窓からの誘惑
高校を卒業し、私は福島を離れ、デパート(百貨店)に就職しました。 千葉・新検見川にある会社の独身寮に入りました。4階建て、80部屋もある巨大な寮です。
地元の仲間たちは進学し、私は一人、総武線に揺られて浅草の職場へ通う毎日。 慣れない仕事、都会の雑踏。心細さを感じていた私の目に、ある日、車窓から「楽器店」の看板が飛び込んできました。
ついに出会った「運命の相棒」
吸い寄せられるように途中下車して入った、新小岩の楽器店。 そこに鎮座していたのは、ずっと憧れていたレッドサンバーストのヤマハSG1000でした。
「これだ……」
値札は10万円。当時の初任給とほぼ同額です。 さらに店員さんの「このアンプ、いい音するよ」という言葉に乗せられ、MUSICMANの112RPというバカ高いアンプ(約25万円!)まで一緒に契約してしまいました。
当時の私は知識がなく、「歪むアンプ」が欲しかったのに、店員さんに勧められるがままフェイザー内蔵のこのアンプを選んでしまいました。 福島から出てきたばかりの田舎者だった私は、店員さんの口車に完全に乗せられていたんだと思います(笑)。
合計35万円近いローン。 若気の至りとはいえ、とんでもない金額ですが、その時の決断に迷いはありませんでした。
100Wアンプを抱えて電車に乗る男

配送を頼めばいいものを、早く弾きたい一心で、私はその日のうちに持ち帰ることにしました。 重たいSG1000と、真空管の入った激重の100Wアンプを両手に抱え、総武線の各駅停車に乗り込んだのです。
今思えば無知で無謀な行動でした。 満員電車ではありませんでしたが、大きな荷物を抱えて汗だくの私に、見知らぬ乗客が声をかけてきました。
「兄ちゃん、大変だね」 「懐かしいなぁ、俺も昔弾いてたんだよ」
その温かい言葉を聞きながら、私は腕の痛みさえ心地よく感じていました。 「これは俺のギターだ。誰からの借り物でもない、俺の相棒だ」
寮の廊下に響き渡ったサスティーン
寮に持ち帰った日は眺めるだけで我慢し、休みの日の昼間、満を持してアンプのスイッチを入れました。
鉄筋コンクリートの建物だったため、部屋で弾いていてもアンプの爆音は廊下に反響し、他の部屋や他の階にまで響き渡っていたと思います。 寮生には近所迷惑だったかもしれませんが、あのサスティーン(音の伸び)は、私の人生で一番美しい音色でした。
こうして私は、社会人としての第一歩を、最高の相棒と共に踏み出したのです。
(次回、最終回。別れと再会、そして62歳の今へ)