みなさん、こんにちは。「エレキおじさん」です。
前回は、私の外遊びの原点となった福島でのレガシー時代についてお話ししました。雪道をものともしない走りに満足し、家族とのドライブを楽しんでいた私に、ある日、雷に打たれたような衝撃が走ります。
それが、私の「車中泊人生」を決定づけた相棒、フォード・フリーダとの出会いでした。
展示会で一目惚れ。子供たちの笑顔が背中を押した「秘密基地」
忘れもしない、自動車の展示会でのことです。 目的もなく会場を歩いていた私の目に、一台の車が飛び込んできました。
「なんだ、あの屋根は……!」
それは、マツダ・ボンゴフレンディのOEM車、フォード・フリーダ。最大の特徴は、ボタン一つでルーフがせり上がる**「オートフリートップ」**でした。
なにより、一緒に会場を回っていた当時小学1年生の娘と2歳下の長男の反応がすごかった。展示されていたフリーダのルーフがせり上がるのを見るなり、二人は目を輝かせて「ここ登ってもいいの!?」「すごい、お部屋だ!」と大はしゃぎ。
ルーフトップに上がり、秘密基地を見つけたかのように楽しそうに笑い転げる子供たちの姿を見て、私の心は決まりました。
「これなら、家族4人で最高の思い出が作れる。まさに『動く秘密基地』じゃないか!」
当時、まだ購入してわずか1年。絶好調だったレガシー・グランドワゴンへの愛着を一瞬で上書きしてしまうほどの衝撃でした。家族の笑顔がその「屋根の上」で弾ける未来が、これ以上ないほど鮮明にイメージできてしまったのです。

天井の穴がもたらす、最高の開放感
このフリーダ、実は「上る時」以外も最高なんです。 屋根をせり上げると、車内の天井にポッカリと大きな穴が開く構造になっていて、そこからひょいっと屋根裏部屋へと身体を滑り込ませます。
この穴をあえて閉じずにそのままにしておくと、まるで巨大なサンルーフ! 外の光がサンサンと車内に降り注ぎ、室内が一気に明るくなるんです。キャンプ場の朝、この「青空が見える天井」の下でコーヒーを飲む時間は、何物にも代えがたい至福のひとときでした。
「もったいない」という声が周囲から聞こえてきそうでしたが、もう迷いはありません。レガシーを売り払い、私はこの魔法のような車、フリーダを家族に迎えることにしたのです。
ゼビオへ直行!あえて「テントを買わない」という選択
フリーダの納車が決まると、私の情熱は一気に加速しました。 週末、家族を連れて向かったのは、地元の**「ゼビオ」**。キャンプ道具を一気に揃えるためです。
ここで私は、ある一つの決意をしていました。 「テントは買わない。このフリーダが、俺たちの家なんだ」
キャンプといえばテント、という常識をあえて捨て、私は「車中泊」を快適にするためのギアを厳選しました。 日差しを遮るタープ、家族で囲むテーブルと椅子、心地よく眠るためのシュラフ(寝袋)。そして、外で料理を楽しむための二口ガスバーナー。
「これでどこでも寝られるし、どこでも飯が食えるぞ」
子供たちも山積みのギアを前に大興奮です。道具を一つひとつカートに入れるたびに、自分たちのライフスタイルが「車を中心とした旅」へと塗り替えられていくような、独特の高揚感がありました。
スキー、通勤、そして秘密基地。4WDの頼もしい走り
こうして始まったフリーダとの生活は、想像以上にエキサイティングでした。
私が選んだのは、福島での生活に欠かせない強力な4WD仕様。 冬になればスタッドレスを履かせ、家族でスキー場へ。大雪の朝でも、フリーダは力強く雪を蹴立てて走ってくれました。もちろん、片道40kmの長距離通勤もこの車。吹雪の中の凍結路面でも、レガシーに引けを取らない安心感で私を職場へ、さらに家へと運んでくれたのです。
そして何より、子供たちにとってフリーダの屋根の上は「世界で一番特別な場所」であり続けました。 キャンプ場でルーフを上げると、天井の穴から競い合うように上へ登っていく。あの楽しそうな笑い声は、今でもデジタル化した8ミリビデオの中から聞こえてきます。
家族の絆を深め、私に「自由な旅」を教えてくれたフリーダ。 しかし、そんな最高の相棒との日々も、子供たちの成長と、我が家の「ある変化」によって、次なるステージへと向かうことになります。
【次回予告】 家族4人で楽しんでいたフリーダ時代。しかし、子供たちが大きくなり、我が家の駐車場には驚きの「4台体制」が訪れます。 そこで私が下した決断は、あんなに大好きだった「四輪」を手放し、「二輪」の風に身を任せることでした。
次回、「第3回:四輪から二輪へ。愛車W650と『風』を追いかけた自由な時間」。 エレキおじさんの、大型バイクへの挑戦が始まります!
エレキおじさん (フリーダを「家」と決め、車中泊の楽しさに目覚めた62歳。現在はエブリイでの再出発を準備中。)